紙の海にぞ溺るる

或は、分け入つても分け入つても本の山

古書展の書き方

 古書即売会*1には、だいたい月イチで通っている。実際、神保町の古書会館ではほぼ毎週開催されているのだが、私が必ず足を運ぶのはシュミテンとマドテンの2つだけだ。近代文学の蒐集をやるにはこの2展がおすすめ、と初めて聞いたのがどこだったか、いまとなってはもう思い出せない*2。が、いろいろ覗いてみた結果として、良書の割が群を抜いているのは事実だと確言できる。

 ブログに記事を書き溜めようとなったときに、古書展での収穫をどう記していくか、ちょっと悩んだ。古本ブログをなさっている諸先輩方のように買ったものを全部書き出したって別にいいのだが、キリがないし第一面倒でもある。不精なくせに完璧主義な私のことだ、買った本すべてになんらかのコメントを付す方針にすると、けっきょく更新を怠りがちになって閉鎖待ったなし、というのは目に見えている。ので、基本的にその日買ったトップスリー乃至ファイブくらいをのっけておく方針にしてみたいと思う。

 ここでいう「トップ」というのはむろん、私の個人的な価値観によるところが大きい。一般的な相場観や人気、流行り廃りとは少し乖離したところがあるかもしれないが、その点こそが個性になるのではないか、と今のところは考えている。

 それだけではあんまり面白くないと感じることもある気もするので、個々の本について独立した記事を書くようにもしたい。書誌的に完璧なもの、はまず不可能だが、同好の士の一助になるくらいの情報は垂れ流してゆきたいと考えている。

 

 

*1:個人的には「古書展」といったほうが楽なのでふだんはこちらで表記するが、こと口頭では音が「古書店」と同じなので厄介極まりない。

*2:ツイッターとか先輩のブログとかも情報源には違いないが、もっと前に読んだ岡崎武志の『古本道入門』か何かに言及があった気がする。尤も少し古い本だから、フソウ書房さんがワヨーカイにも出展している、なんて書いてあった(現在はシュミテンのみ)ので参照は慎重にしたほうがよさそうだ。と、書いたところで改版が出ていることを思い出した。加筆訂正がなされているようなので、確認しておかなくては。(0813追記:確認したがこの点については改稿されていなかった。)