紙の海にぞ溺るる

或は、分け入つても分け入つても本の山

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

100均周遊

忙しい、と偉そうなことをのたまえるようなヤンゴトナイ身分ではないのだが、貧乏暇なしとは正にその通りである。睡眠もそこそこに出掛け、文化的活動に興じたかと思いきや、その間隙を埋めるのはやはり本。 いちおうの目的は日本近代文学館である。今週まで…

市場で買ってもらった本など

もう2か月も前になってしまったが、遠路はるばる大阪まで出向いたのは、揃えている復刻のシリーズが販売されるためであった。漫画だから出た分についてはきちんとすべて読んでいるものの、貸本作家について詳しいというわけではなく、むしろ未知の作家と出会…

大収穫祭

今日、11月23日は勤労感謝の日と呼ばれている。「感謝とか言ったってこちとら祝日も仕事だ」なんて人も少なくないだろうが、元は宮中祭祀の新嘗祭だそうだ。ともあれ下等なる遊民は暦の日付が赤かろうが白かろうが全く関係なく、徹夜明けの体で神保町へ向か…

小江戸から深川

ここ数ヶ月の浪費がたたり、まさに爪に火をともさんばかりの節制生活を送っているのだが、どうしても行っておきたい特別展があったので川越へ。 川越市立美術館は、ちょっと前に小村雪岱の展示+講演会で訪うて以来である。広大な展示スペースを有しているわ…

徳永直『太陽のない街』

フソウ目録の注文品が届いた。相場からすれば安い方だと思うのだが、なにしろプロ文を好きこのんで集める人は多くないようだから、夜分のFax注文でも無事に残っていたのである。 ●徳永直『太陽のない街』(戦旗社)昭4年11月30日初, 柳瀬正夢装 6000円 イタ…

海野十三『少年探偵長』

たまには読んだ本についても書いておかないと、買ったらハイおしまいで死蔵させてばかりという印象を与えかねないので、ちょっと書いておく。 海野十三は、周知のとおり日本のSF小説の祖と見なされている作家である。厳密にはもちろん、海野以前にSFらしきも…

古本ドラフト争奪戦

朝はどうにも動けなかったが、昼から古本まつりへ向かい、しつこくS林堂に詰め掛ける。もう単行本の補充はないとのことなのでちょうどよく、全体に思い切った値下げがなされていた。 ①高浜虚子『虚子句集』(植竹書林)大4年10月24日 500円 今まさに文アルで…