紙の海にぞ溺るる

或は、分け入つても分け入つても本の山

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

芳年を見る

下等遊民として古本にまみれた生活を送っていることは言うまでもないが、それだけでは書架が横溢されるばかりで居住空間の確保が危ぶまれてきてしまう。といってアウトドアな趣味があるでもなく、休日はどう過ごしているのかというと、ツイッタ等の情報収集…

署名本過多

この頃本を買いすぎている。優品が目の前に現れたとき、それが買える値段であるのに見過ごすのは男ではない。これが千載一遇の好機とばかりに、迷わず清水の舞台から飛び降りるのが蒐集家の本懐ではないか。とはいえその好機が立て続けに起こると、さすがに…

式場隆三郎『肉体の火山』

山雅房 昭22年7月15日 多様な活動が知られている式場隆三郎は、小説まで残している。 本書の目次は以下のとおりである。(括弧内は頁数、旧字は新字に改めた) 春に散りぬ (5) 肉体の火山 (30) 痣のあるヴイナス (44) 日本とらんぷ譚 (68) 赤門恐怖症 (93) …

台風一過

ここ2日ほどは暴風雨を警戒してロクに出かけられなかった。といって、特段外出の予定があるでもないが、それでも自由が利かないことそれ自体にフラストレーションを感じる。 思ったほど台風の影響を受けなかった関東。ようやっと雨も収まったので行きつけのS…

ついでの収穫

所用で神保町へ行くと、この日はガラクタ市なる古書展が催されていた。半年に1回しか開催されない、レア度の高めな即売会である。近代文学の本がまずまず拾えるとは認識していたが、なかなか覗く機会がなく、今日が初参戦となった*1。 といっても2日目である…